LIM 複合成形(液状シリコーン射出成形)
- 導入メリット
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(1)Assy精度向上 (2)品質安定化
(3)製品のダウンサイジング
複合成形(インサート成形・二色成形)
私たちの特長
当社がご提供する複合成形は全てLIM技術によって生産しています。LIM技術を用いることで、プライマー無しでも硬質樹脂とゴムを強固に接着させる材料を使用することが出来ます。
通常硬質樹脂をインサート成形する場合、ゴムが必要な樹脂の部位に、予め接着材などのプライマーを塗布する必要があります。また、通常二色成形の場合はゴムと樹脂が接着しませんので、アンダーカット状のはずれ防止構造(リテーナー)を取らざるを得ず、金型が複雑になりかつ、全体として大きくなってしまいます。
現在LIM技術によってプライマー不要でシリコーンゴムを接着できる樹脂はPBT・PC・PAがありますが、グレードによっては接着しずらい場合がありますので事前の打ち合わせが必要です。尚、リフロー対応を踏まえた耐熱樹脂との接着となると、プライマー無しでは現在9TPAのみが可能です。また、金属ではアルミにプライマー無しでの接着が可能です。
私たちの特長
精密で小さな製品を防水する場合、シール部品自体も非常に小さくなります。当然スペースの制約から圧縮しろも小さくなりゴムの寸法精度や組み付け位置の精度が厳しくなるはずです。その状況でシール部品を後から組み付けるのは非常に困難であることが想像できます。また、製品の奥まった場所にゴムを取り付けなければならない場合、取り付けそのものも難しい上、正しく装着されたかどうかの確認が出来ないことがあります。さらにこのような場合、次工程までずれずに所定の位置をキープ出来るかどうかにも疑問が発生します。
一方ゴムを後から取り付けるということは位置ずれが起きないような設計が必要となり、挿抜対策が必要であればリテーナー構造を作るなどして製品が大きくなってしまうという問題もあります。このようなお困りの際は是非、複合成形(二色成形あるいはインサート成形)をご検討下さい。
精密金型技術とLIM技術によって、所定の場所にシリコーンゴムを正確かつ確実に接着成形致します。リテーナーが必要無くなり、位置ずれを発生させることもありません。次工程への品質保証が出来る上、ダウンサンジングが可能となります。
私たちの特長
LIMは材料が液状の為、金型内での流れの速さがバリを発生させやすく、それを抑える為に樹脂壁への型押さえ圧を高める必要があります。しかし通常のミラブルシリコーンと比べ、射出時に低圧で成形することが出来る為、射出圧力による樹脂の変形は少ないということが言えます。但し、金型を使用して成形する都合上有効面積に限りがあり、複合成形の場合、シリコーンゴム単体での成形と比較して圧倒的に取り数が減ってしまい、コストダウンになかなか繋がらないというのも事実です。
しかし、LIMは通常のミラブルシリコーンの10分の一程度のサイクルで成形することが可能な為、複合成形を採用する際の大幅なコストアップを軽減することが出来ます。特に二色同時成形の場合、樹脂の成形サイクルとの差が大きいほど工数のロスが大きくなりコストアップの方向に進んでしまいます。この点でもミラブルシリコーンの成形に比べLIMは有利であると言えます。また、複合成形を行う際、相手側樹脂の耐熱が低い場合二次加硫が充分に行えません(一般的に二次加硫を充分に行うには200℃×3時間程度の熱処理が必要)。これは低分子シロキサンの除去が充分でないということになり、接点部の汚染による導通不良の発生が心配されます。
LIMの材料には低分子シロキサンをカットした材料があり、二次加硫工程が無くても低分子分の発生を低く抑えることが出来ます。これについて必要な方にはデータを提出させていただきます。