PDMS内添型親水化剤

MMS-002

PDMS製マイクロ流路はポリマーの強い撥水性により、流路中の送液を阻害しやすくなります。流路に親水性を付与するプラズマ等の表面処理も有効ですが、親水性は数時間程度に留まります。また、親水性成分を有するコーティング剤は、PDMSとの密着性や作業性に課題が多く、PDMSの特長である酸素透過性を妨げ、更に微細で複雑な流路ではコーティング自体が著しく困難になります。

荒川化学工業株式会社が新規開発したPDMS内添型親水化剤「MMS-002」は、特殊な分子構造を持つ親水性成分により未硬化のPDMSに添加可能ながら、硬化後のPDMS表面が接水すると速やかに親水性を発現し長期間にわたり親水性を維持します。

コーティングタイプの親水化剤と異なり、添加量を自由に調整できますので、用途に合わせた水の接触角をPDMS成形品に付与する事も可能です。フコク物産では、本親水化剤の販売に加えて、親水化剤を添加したPDMS製マイクロ流路の受託製造も実施しています。

特長

  • 硬化前のPDMSに添加し、成形することで、親水性を付与
  • 添加量に応じて、水接触角の調整が可能
  • PDMS従来の特性を維持(硬化性・硬度・透明性)
  • 長期間水に曝されても親水性の変化無し

製品の性能

開発品名MMS-002(開発品)
外観淡黄色透明
有効成分100%
粘度(mPa・s/25℃)30

水が接触してから徐々に表面が親水化

本製品は開発品のため、記載内容については予告なく変更する場合があります。

PDMS内添型親水化剤 MMS-002 を添加したマイクロ流路の送液性能